ちりめん街道 重要伝統的建造物群保存地区【京都府・与謝野町加悦】

街道観光マップ

旧尾藤家住宅(与謝野町)

旧尾藤家住宅 江戸時代の生糸ちりめん商家

江戸時代末期文久3年(1863年)に建築された丹後ちりめん商家です。白壁とちりめん格子、土塀の上にさりげなく据えられたガラス製の丸い街灯など、外観も独特の雰囲気を醸し出しており、ちりめん街道のシンボル的存在です。明治・大正期には蔵や座敷など増改築が行われ、昭和3年には11代尾藤庄蔵が念願の洋館を大林組設計部長 今林彦太郎(甲子園球場の設計者)の助言を受け建築しました。

旧尾藤家住宅は関西北部の大型農家を基本として丹後ちりめん商家の要素を加え、さらに昭和初期の洋風住宅建築が付加されている貴重な建造物です。その和と洋の世界が融合した建築が高く評価され、平成14年3月26日、京都府指定有形文化財に指定されました。

2階 洋館応接室

2階 洋館応接室

旧尾藤家の新座敷棟の2階は洋風のつくりをしており、第11代庄蔵が青年期より夢を抱いていた空間です。椅子や机、ベッドなどすべての調度品は製作図面が残されており庄蔵による特注品でした。

新座敷

新座敷

第11代庄蔵の息子・卓造氏が新婚の際利用していた部屋。床柱には松竹梅それぞれの木材が使用されています。 ※写真は着物の企画展示中のものです。

内蔵(映写室)

内蔵(映写室)

内蔵の内部を一部改装して、尾藤家の歴史、ちりめん街道の歴史などを紹介するビデオを上映しています。

奥北蔵(第1展示室)

奥北蔵(第1展示室)

尾藤家で使用されていた道具類を常設で展示しています。

奥南蔵(第2展示室)

奥南蔵(第2展示室)

尾藤家の歴史や背景、尾藤家住宅建築にあたっての設計図等、尾藤家に関わる資料を常設で展示しています。

米蔵(第3展示室)

米蔵(第3展示室)

四季折々の季節や年中行事に合わせ、企画した内容を展示しています。

尾藤家の歴史とリーダーシップ

中世の尾藤氏は武士で、江戸時代前期には加悦に定住し、丹波屋善右衛門として代々大庄屋などを務めました。代々「庄蔵」を名乗るようになったのは江戸時代中期頃からで、後期には生糸ちりめん問屋として活躍しています。明治初期には、北国と大阪を結ぶ北前船「蓬莱丸」を所有しました。

10代尾藤庄蔵は、生糸ちりめん業の傍ら、丹後銀行頭取を務めた人物です。また明治18年に生まれた11代尾藤庄蔵は青年期より洋風建築に関心があり、書物を求めては勉学に励みました。大正15年開通の加悦鉄道株式会社では、常務、のち社長も務め昭和3年からは2期加悦町長も務めています。

11代尾藤庄蔵が町長に就任する前年、昭和2年には、未曾有の丹後大震災が起こり、加悦町(現与謝野町)も大きな被害を受けていました。尾藤町長はその手腕を発揮し、復興事業として役場の新築、道路建設と言うように、現在の町の基礎づくりを進めました。このことから尾藤家は、ちりめん街道が位置する加悦地区(与謝野町)にとって、リーダー的存在であったということが分かります。

11代当主 尾藤庄蔵と家族

11代当主 庄蔵(右上)と家族

尾藤家の建築

11代尾藤庄蔵は洋館建築に関心を持ち、自からも勉強していました。丹後大震災(昭和2年3月)の翌年、加悦町長に就任し、町の復興に尽力しながら、念願の洋館建築にも着手して自宅尾藤家住宅の洋館建築にとりかかります。

洋館は当時大阪・大林組設計部長の今林彦太郎に細部の指示 ・助言を仰ぎながら建てられ、昭和16年頃に新座敷(洋館棟)前の浴室・トイレ・米蔵・供部屋・味噌蔵が増築されて、現在見る尾藤家住宅の姿となっています。江戸時代から明治時代にかけて関西北部の大型農家を基本に、丹後ちりめん商家の要素を加えた大型商家建築と土蔵群で構成されるオーソドックスな屋敷構え、昭和初期の洋風住宅建築が付加されています。

洋館棟は大阪高島屋が内装等を担当しています。11代当主:尾藤庄蔵(正治)は加悦鉄道社長にも就任し、昭和20年12月に享年60歳の生涯を閉じます。

尾藤家の建築

洋館設計図

*当主自らも関心を持ち、学んでいた洋館建築。設計図は旧尾藤家住宅第2展示室にて展示中。

尾藤家の家訓

11代尾藤庄蔵は豪商と呼ぶにふさわしい経済的にも成功した人物でした。しかし、同氏が掲げていた「尾藤家心得」には以下のように記されています。

  • 粗末にせぬ事 米一粒炭薪一きれでも粗末にせぬ事
  • 無駄をせぬ事 無駄な湯を沸かしたり無駄な炭を熾さぬ事
  • 叮嚀にする事 茶碗や皿を叮嚀に取扱ひ破損せしめぬ事
  • 清潔にする事 清潔に洗物や拭掃除に至るまで
  • 迅速にする事 早く片付けグズグズせぬよう、使いは早くかえるよう
  • 整頓する事  乱雑にせぬよう順序よく整頓する事
  • 大切にする事 何品によらず何事に拘わらず大切にして失錯せぬ事
  • 責任を重んずる事  自分の仕事はもとより相助けて全員全責任を完す

これらの家訓からは、金銭的に裕福であっても決して不要な贅沢はしない、という尾藤家の人間的な姿勢が伺えます。同時に、現代への教訓が込められているのではないでしょうか。

尾藤家心得

尾藤家心得

*現在旧尾藤家住宅にて展示中。当主の人間性をよく表している。

旧尾藤家住宅のご案内

施設名 旧尾藤家住宅
営業時間 9:00~17:00
休業日 月曜日(但し、休日の場合は、翌日休館) ・ 年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 一般・・・200円(団体150円)  小・中学生・・・100円(団体50円)
※団体は8名以上
施設利用料 奥座敷2階(12畳) 新座敷(14畳)とも
全日(午前9時~午後5時) 1,000円
半日(午前9時~午後1時) 500円  (午後1時~午後5時) 500円
住所 〒629-2403 京都府与謝郡与謝野町加悦1085
連絡先 TEL/FAX 0772-43-1166
駐車場 旧尾藤家住宅付近は車を置くことができません。
旧加悦町役場庁舎駐車場などをご利用下さい。

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